19日の香港株式市場は反発。ハンセン指数の終値は前日比49.46pt(0.16%)高の30,644.73ptだった。アジア時間19日午後の中国・上海株高を受け、投資家心理が改善し、中国本土系銘柄を中心に買いが入った。引け間際に自動車事業に参入すると伝わったスマートフォンの小米集団(シャオミ、01810)が急伸し、指数を押し上げた。一方、ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は続落し、前日比0.28%安だった。香港メーンボードの売買代金は2532億香港ドルと、春節(旧正月)連休明け以降4日連続で節目の2000億香港ドルを上回った。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで36億7900万香港ドルの買い越しだった。
19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比98セント高の31,494ドル32セントで取引を終えた。米政府の追加経済対策や新型コロナウイルスワクチンの普及が米景気の回復を後押しするとの期待が相場を支えた。ただ、米長期金利の上昇が市場心理の重荷となったうえ、利益確定売りも出て引けにかけて伸び悩んだ。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発し、前日比9.107pt(0.06%)高の13,874.463ptで終えた。主力ハイテク株はさえなかったが、半導体株が買われて指数を支えた。
22日の香港市場でハンセン指数は堅調展開継続か。米国の大規模な経済対策による景気回復期待が引き続き支えとなろう。また、中国本土市場の株高も投資家心理の支えとなりそうだ。上海総合指数は、新型コロナウイルス感染拡大の沈静化や一般向けのワクチン接種、短期金利の落ち着き等を背景に確りの展開が続いている。3/5からは全人代も始まることから、好調な外部環境を支えに政策関連銘柄中心に堅調な展開が続きそうだ。
(マーケット支援部 井上)
全人代開幕を前に、政策関連銘柄に注目する動きが強まりそうだ
19日の中国・上海株式相場は5営業日続伸。上海総合指数の終値は前日に比べ20.8109pt(0.56%)高の3,696.1680ptと、連日で2015年8月以来5年半ぶりの高値水準となった。春節(旧正月)連休前後の上昇局面で出遅れ感のあったオールドエコノミー株に循環物色の買いが入り、相場を押し上げた。深セン市場はまちまちの動き。深セン成分指数が反発し前日比0.35%高となった一方で、新興企業向け市場の「創業板」指数は続落し同1.04%安だった。上海と深セン市場の売買代金は合計で1兆425億元と2営業日連続で1兆元を上回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで95億5300万元の買い越し。個別では、美的集団(ミデアグループ、000333)、宜賓五糧液(ウーリャンイェー・イービン、000858)、瀘州老窖(ルーヂョウ・ラオジャオ、000568)、中国中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、隆基緑能科技(ロンギ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)などが売り越しとなった。
22日の中国本土市場は確りの展開か。上海総合指数は3,700pt近辺で利益確定売りの増加が予想されるものの、3月5日開幕の全人代を前に、政策関連銘柄に注目する動きが強まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)