15日の香港市場でハンセン指数は小幅に続落し、0.38%安の28773.59ptで終えた。米中貿易協議の「第1段階合意」の調印を前に様子見気分からの売りが優勢だった。一方で、中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで20億7200万香港ドルの買い越しだった。
15日の米国市場でダウ平均は3日続伸し、前日比90ドル55セント(0.3%)高の29030ドル22セントで終え、終値で初めて29000ドル台に乗せた。米中政府が貿易協議の第1段階の合意文書に署名し、米中合意が米国景気と企業業績の追い風になるとの見方から買いが優勢になった。
本日の香港市場は上値の重い展開を想定。米中合意を受け安堵感が広がるものの、材料出尽くし感もあり、積極的な買いは手控えられる可能性もあろう。
(マーケット支援部 飯田)
方向感を欠く展開か
15日の中国市場で上海総合指数の終値は0.54%安の3090.0379ptだった。米中貿易協議での「第1段階の合意」の署名式を控え、様子見ムードが広がった。両国の署名後も米国の対中追加関税が維持されると伝わったことも買い手控えにつながった。深セン成分指数は0.15%安の10972.32ptと続落した。
香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで10億4400万元の買い越しだった。
個別では、珠海格力電器(000651)、美的集団(000333)、杭州ハイクビジョン(002415)、内蒙古伊利実業(600887)、中国国旅(601888) などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、宜賓五糧液(000858)、江蘇恒瑞医薬(600276)、上海機場(600009)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は方向感を欠く展開か。米中の合意署名を終え、目先の材料出尽くし感も意識されそうだ。
また、明日発表予定の中国GDPの内容を見極めたいとする動きが強まれば様子見ムードが強まる可能性もあろう。
(マーケット支援部 飯田)