週明け13日の香港市場でハンセン指数は3営業日続伸し、終値は1.11%高の28954.94ptとなった。米中通商協議の進展に対する期待が高まり、メインボードの売買代金も概算で1118億1000万香港ドルと増えた。心理的節目の29000ptに接近する水準では上値が重かったが、終値は昨年5月上旬以来、約8カ月ぶり高値を更新した。
中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで27億9300万香港ドルの買い越しだった。
13日の米国市場でダウ平均は前週末比83ドル28セント(0.3%)高の28907ドル05セントで終えた。米中貿易協議の「第1段階」の合意文書への署名を15日に控え、米中関係の修復が進むとの期待が広がった。
本日の香港市場は、米国と中国の貿易協議「第1段階合意」への署名を前に、両国関係の修復見通しが買い安心感につながろう。また、米財務省が13日、中国の「為替操作国」への指定を5カ月ぶりに解除したことも、投資家心理を強気に傾けると予想され、買い先行の展開となろう。
(マーケット支援部 飯田)
買い優勢の展開か
週明け13日の中国市場で、上海総合指数の終値は0.75%高の3115.57ptで終えた。深セン成分指数も1.47%高の11040.20ptと反発。終値で心理的節目の3100ptを回復し、約8カ月半ぶり高値となった。
15日に予定されている米中通商協議「第1段階」合意への署名式にトランプ米大統領が自ら出席するほか、すでに200人以上を招待したなどと伝わり、投資家心理が改善した。
香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで77億1100万元の買い越しだった。
個別では、貴州茅台酒(600519)、中国国旅(601888)、宜賓五糧液(000858)、美的集団(000333)、杭州ハイクビジョン(002415)、珠海格力電器(000651) などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(600276)、内蒙古伊利実業(600887)、三一重工(600031)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、米財務省からの中国の「為替操作国」への指定解除の方針報道を受け、買い優勢の展開を予想する。
(マーケット支援部 飯田)