更なる高値を目指すにはイベントの通過が必要か
10/28~11/1の米国株式市場は、一進一退の展開を想定。11/5の大統領選を見据え、週後半は薄商いになるとみる。
10/18にNYダウは最高値を更新し6週続けて上昇、昨年12月以来の連騰を続けている。強い経済指標の発表もあり、米景気のソフトランディング期待が強まっていることが株高の背景だろう。
10月第5週にはマイクロソフト(MSFT、10/30予定)やアップル(AAPL、10/31予定)といった大手テック株の決算発表を控えている。現状ではS&P500構成銘柄の内、71社が24年3Q(7~9月)の決算発表を終え、83%の企業が市場の利益予想(LSEG集計、10/18時点)を上回っている。S&P500(除エネルギー)の24年3Qの増益率予想(同)は6.5%と、1桁増益に鈍化するとの予想。もっとも、4Q以降は再び2桁増益が見込まれており、実績だけではなく企業の今後の業績見通しにも留意したい。
11月相場に入るがS&P500を見てみると、今年の8月以降は月初めの株価パフォーマンスは悪い傾向がある。月末月初に多くの経済指標が発表されるためだと思われるが、11月はそれらに加え、11/5に大統領選挙を控える。民主党候補のハリス副大統領、共和党候補のトランプ前大統領が激しく競り合っている。また激戦州では投開票後、すぐに結果が出ない事態も想定される。選挙情勢は予断を許せない状況にあるため週末にかけては様子見姿勢が強まり、結果が確定するまでは株式市場は上値の重い展開になるとみる。
(10/23記 投資情報部 岩井)