13日の香港株式市場は3日続伸した。ハンセン指数の終値は前日比448.17pt(1.62%)高の27,963.41ptだった。前日の米株高を受けて投資家心理が上向き、香港市場でも朝方から買いが入った。規制懸念がくすぶる中国ネット大手株への買い戻しも誘うことになり、指数は上げ幅を拡大した。また、13日発表の6月の中国貿易統計は輸出の伸びが加速して市場予想を上回ったことも好感された。ハンセン指数の前日比の上昇率は一時2%に迫り、取引時間中としては1週間ぶりに節目の28,000pt台に乗せる場面もあった。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」は同1.93%高だった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで14億8500万香港ドルの買い越しだった。
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比107ドル39セント(0.3%)安の34,888ドル79セントで終えた。航空機のボーイングが大幅安となり、ダウ平均の重荷となった。2021年4~6月期決算を発表した大手金融株が売られたのも投資家心理の悪化につながった。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、同55.586pt(0.4%)安の14,677.654ptで終えた。午前中は高く推移したが、米財務省が午後に実施した30年物国債入札が低調な結果に終わり、長期金利が1.4%台に上昇すると売り圧力が高まった。
本日の香港株式市場は一進一退の展開か。前日の米国市場で主要3指数が下落した流れを受け、売りが先行しそうだ。ただ、足元で調整していたネット関連株が買い戻され、地合いの改善が見られている。株価が崩れることはなかろう。
(マーケット支援部 床井)
主要経済指標の発表を控え、模様眺めか
13日の中国・上海株式市場は続伸した。上海総合指数の終値は前日比18.6863pt(0.52%)高の3,566.5225ptだった。13日に発表された6月の中国貿易統計は、輸出入ともに市場予想を上回った。このところくすぶっていた中国経済の成長ペースが鈍化しているとの懸念が和らぎ、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。指数は引けにかけて上げ幅を広げ、この日の高値圏で終えた。上海のハイテク新興企業向け市場「科創板」の50銘柄で構成する「上証科創板50成分指数」は反落し、同0.66%安だった。
深セン株式市場の総合指数は同0.27%高、新興企業が主体の創業板指数は同0.55%安となった。上海と深セン市場の売買代金は合計で1兆2202億元と、前日から約7%減ったものの、節目の1兆元を9日連続で上回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで25億8000万元の買い越しだった。個別では美的集団(ミデア・グループ、000333)、国軒高科(ゴーション・ハイテック、002074)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)などが売り越しとなった。
明日15日に2021年4~6月期国内総生産(GDP)など主要経済指標の発表が予定されている。その動向に注目が集まっており、本日は模様眺めとなりそうだ。
(マーケット支援部 床井)