トランプ氏就任後の動向を見極め、物色は内需方向へ
1/20~24の米国株式市場は、神経質な展開も、下値は限られると想定。
1/20はキング牧師誕生記念日で休場となるほか、同日はトランプ氏が次期大統領に就任する予定。就任後に発表される関税政策を巡り、一時的に相場の波乱場面も念頭に置く必要がある。加えて主要企業の決算発表も相次ぐ(下表参照)予定のため、様子見気分の強まりも予想される。
また、米10年国債利回りの上昇も相場の重しとなっている。同利回りは2023年11月以来の水準まで上昇、1/14は4.789%で取引を終了。1/10に発表された12月雇用統計が強い結果となったこと等で先行きの利下げ期待が失速したほか、トランプ関税への思惑はインフレ圧力醸成と、FRBの利下げ観測の後退につながっている。ただし、米経済の好調は続いていると予想されるほか、減税への期待も根強いだろう。過度な弱気は禁物と思われる。
米国株式市場は年初に大きく調整した。NYダウは1/10終値41,938ドルまで下落、2024年11月安値41,647ドルや、同年の8月戻り高値41,585ドル、7月戻り高値41,376ドルなどの価格の節目に迫る場面もあった。下位に位置する200日移動平均線(40,974ドル:1/15)にも接近したことで、今後の自律的な反転に期待が高まる。
決算発表や米長期金利の上昇が成長株の買い手控え材料と思われるため、物色の方向は消費財や金融などの内需関連株に向かうと予想される。
(1/16朝記 投資情報部 檜和田)