クアドルプルウィッチングを控えボラタイルな展開か
9/14-9/18の米国株式市場はクアドルプルウィッチング*(1)を控えており、変動幅の大きい展開か。
ソフトバンクGがハイテク株の個別株オプションを大量に購入していたとの報道が話題に。同社の含み益に関して一部はヘッジ済だが未実現と報道されている(9/6時点)。全貌は不明だが、8月のGAFA+M*(2)のリスクリバーサル*(3)を見るとコールが高めに取引されており、積極的にコールを買う動きがあったと推測される。8月の株価上昇はコールオプションの売りポジションをもったディーラーのダイナミックヘッジ*(4)だったとの指摘もあり、オプション期日を控え思惑的な売買が入りそうだ。この他に9/14の米下院の再開や9/15のアップルの製品発表会等が予定。追加経済対策については上院で共和党案が事実上否決されており、両党の協議は難航すると見るが、進展すれば素直に好感されると見る。アップルの製品発表会では、10月発売が予想されるiPhone12(仮称)への言及がある可能性もあり、関連銘柄に動意がありそうだ。
*(1)クアドルプルウィッチングとは原株と指数の先物とオプションの期日
*(2)GAFA+Mとはアルファベット、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト
*(3)リスクリバーサルとはデルタ値が25のコールとプットのインプライドボラティリティの差。ボラティリティが高く(低く)なれば、プレミアムは高く(安く)なる
*(4)ダイナミックヘッジとは原資産の価格変動に応じて、デルタヘッジに必要な原資産の売買を何度も行い臨機応変に対応する手法
(9/11朝記投資調査部 藤本)