FRBの緩和強化のスタンスが相場を下支え
9/8-9/11の米国株式市場はFRBの金融緩和強化の姿勢が相場を下支えすると見ており、戻りを試す展開か。
セールスフォース(CRM)やズームビデオ(ZM)等の好調な決算を受け、在宅ワークやサイバーセキュリティ関連等のSaaS系クラウド企業に物色が広がっている。これらの企業を含むBVPナスダック エマージング クラウド インデックスは7月以降のもみ合いを上抜ける場面も。ただ足元はバリュエーションへの警戒感からテクノロジー株を手放す動きも見られる。
8/27にFRBは平均インフレ目標導入と雇用に関する文言の修正を実施した。ブレイナード理事は物価上昇が伴わない中での利上げに関して、多くの雇用機会の喪失に繋がったと否定的見解を示している。また、追加策の導入も示唆しており、年内にも追加策が打ち出されるとの観測が出ているようだ。7月の議事要旨を見る限り、金利目標・キャップ導入の可能性は低いと考えるが、物価連動債10年物は一段と低下しており緩和的な金融環境継続が予想される。
(9/4朝記投資調査部 藤本)