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今週の特集記事近くて遠い国、「ロシア」を知る

5/26に安倍首相が訪問

5/26に安倍首相がロシアを訪問。北方領土での共同経済活動の他、北朝鮮や中東情勢といった外交問題について協議が行われた模様だ。

終戦末期の対日参戦や冷戦期の対立で、良い印象を抱かれ難いと思われるロシアだが、来月15日にはサッカーワールドカップの開幕を控え、世界的に注目を集める場面もあるだろう。そこで、ロシアについて取りあげる。

苦しんだロシア、変わるロシア

ロシア経済は一般的に資源依存型とされ、原油安や2014年3月のクリミア併合をきっかけにした米国主導の経済制裁の影響もあって通貨ルーヴルは暴落し輸入コストが増大。ロシアはマイナス成長に喘いでいた。

ただ、足もとは転換点にあるように見える。原油価格の回復やインフレの落ち着き、低金利を背景に消費者心理が改善。象徴となる自動車販売は2017年5月以降前年同月比で2桁の伸びが続いているようだ。一方、長引いた景気低迷は、節約志向とは異なるかたちでロシア人の消費傾向を変えているとの指摘がある。

ひとつは、EC(電子商取引)の急拡大だ。その様子は、商品輸送の急増で空港の処理能力が限界に達するほどだと一部で指摘されている。もうひとつは、スマートフォンアプリの配車サービスやネット注文・宅配サービスの普及だ。配車に関しては他国同様にウーバーが有名だが、ヤンデクス・タクシーといったようなロシアの地場企業も劣らずといった様子のようだ。

消費の回復と消費傾向の変化は、ロシアの変化の可能性を示唆しているのかもしれない。

変わらないモノに潜むロシア・チャンス

ロシアの医療費事情

消費傾向の変化はあれど、そう簡単には変わらないものもあろう。その一例として、医療をとりあげたい。一般的に、所得拡大や中間層の増加は、医療支出の増加を伴うとされる。

ロシアでは、年収10,000ドルから34,999ドルの上位中間所得世帯は2000年には1%程度だったが2015年には40%程度に伸びており、医療費支出もほぼ同一期間で約10倍に迫る伸びをみせている。一方で政府負担の大きさや、モスクワとサンクトペテルブルグ等都市部以外での医療施設の老朽化といった課題があるが、足もとでは外資を中心に民間医療施設が整備されつつあるようだ。

医療の質が世界トップクラスとされる日本の出番はここにこそあるのだろう。2016年12月にプーチン大統領が訪日した際に合意した8項目の経済協力プランには、医療をテーマにした項目が盛り込まれている。

今年3/18のロシア大統領選挙ではプーチン氏の大統領続投が決まり、少なくとも2024年まではプーチン政権が継続することとなった。自国第一を掲げる米トランプ大統領が存在感を強める中、多極的外交姿勢をみせるロシアこそ、今後の重要なプレイヤーとなるべきだろう。

主な関連銘柄(銘柄略称)としては...

主な関連銘柄としては、コニカミノルタ(4902)、日本郵政(6178)、オムロン(6645)、シスメックス(6869)、A&D(7745)、三井物(8031)、エイチ・アイ・エス(9603)などが挙げられよう。


(マーケット支援部 山本)

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