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今週の特集記事空気電池に脚光、百花繚乱かな次世代電池開発

早くも登場、次世代電池?

車載電池の開発激化とは聞き飽きた言葉だが、産業界では早くも全固体電池の次を視野に入れ始めているようだ。

その名も「空気電池」。正極に空気中の酸素を、負極にリチウム金属を用いたもので、理論上はリチウムイオン電池の5-10倍と、二次電池の中で最高のエネルギー密度を実現できる究極の二次電池とされる。

空気電池の強みと弱みとは...

まず、正極に空気中の酸素を使うため、電子の受け渡しをする活物質を充填する必要が無く、同一容量の他の電池と比較して小型で軽量という点が挙げられる。そして、負極に使うのは亜鉛やアルミ等の埋蔵量の多い物質なため、低コストでかつ環境負荷を抑えられるとされる。電池容量に関しては、現行のリチウムイオン電池の水準は既に上限に近い状態とされ、より注目を集めているようだ。

一方、空気電池にも弱みや課題がある。酸素はイオン化の速度が負極に用いられる金属に比べ劣る点や、密閉できないため電解液の劣化が進み寿命が短くなる点、充電を繰り返すと負極の金属が*デンドライト成長してショートし安全性が低下してしまう点等が指摘されている。

課題解決へ、そして車載用へ研究進む

もちろん、国内外で課題解決に向けた研究が進んでおり、着実な成果をあげつつある。

国内では物質・材料研究機構(NIMS)が2017年7月に、従来20回以下だった充放電サイクルの寿命を50回以上にまで向上させる電解液を開発し、さらに負極金属のデンドライト成長を防ぐことに成功した。ちなみに、このNIMSとは、4/11にソフトバンクがリチウム空気電池の実用化に向けた共同研究で覚書を締結した。

転じて国外では、IBMが2009年に1回の充電で約800km走行できる空気電池の開発プロジェクトを立ち上げた。また、サムスンはトヨタが見据える2020年代前半の全固体電池実用化の、さらに次の世代での世界標準を狙い、全固体電池開発と並行して空気電池開発を進めているようだ。ちなみに、2030年までの実用化を目指す旨が伝わっている。

空気電池は、既に補聴器には採用されているようだが、生活の足となる自動車に採用されるのはいつなのか。今から待ち遠しい限りだ。


『空気電池と全固体電池の比較』・『空気電池の仕組み』

主な関連銘柄(銘柄略称)としては...

主な関連銘柄としては、日本株では旭化成(3407)、ホンダ(7267)、キヤノン(7751)、ソフトバンクG(9984)、米国株ではIBM(IBM)、テスラ(TSLA)などが挙げられよう。


(マーケット支援部 山本)

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