フィンテックとは
フィンテック(FinTech)とは金融(Finance)と技術(Technology)を合わせて作られた造語。金融分野でITの活用を進めて、新しい金融サービスを生み出したり、既存のサービスを強化したりすることを指す。
情報通信(IT)技術の向上を背景に、既存の金融機関が担ってきた融資、決済、送金、投資、情報管理、業務支援といった分野に異業種や新興企業の進出が相次いでいる。
また、従来の金融機関が行ってこなかったクラウドファンディング(不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源提供や協力などを行うこと)といった新しいサービスも登場している。その一方で、既存の金融機関ビジネスをサポートするフィンテック企業も登場し、金融機関もIT技術を取り入れている。
フィンテックの普及には近年の技術革新が背景にあると思われる。これを支える技術には右表のようなものが挙げられる。
その中で「ブロックチェーン」はビットコイン等仮想通貨の信頼性や決済機能を支える基盤技術とされている。
フィンテックの分野別では融資関連や決済関連への投資規模が著しいため、その他の分野に投資が拡大するかが課題となるだろう。
フィンテック投資、中国の躍進目立つ
一部報道によると、2016年のフィンテックベンチャー企業への投資額は、グローバルで約232億ドル(2兆5172億円:1米ドル=108.50円)となったもよう。
そのうち、アジア・太平洋地域への投資額は約112億ドル(1兆2152億円:同)の殆どを中国・香港が占めており、その躍進ぶりが目立っている。
主な関連銘柄(銘柄略称)としては...
TIS(3626)、テクノスJPN(3666)、ALBERT(3906)、CAP(3965)、NRI(4307)、楽天(4755)、メタップス(6172)、米国株では、アップル(AAPL)、アマゾン ドットコム(AMZN)、アリババADR(BABA)、香港株ではテンセント(00700)などが挙げられる。
(マーケット支援部 藤本)