2/3~7の中国株式市場は確りの展開を想定する。春節連休後、香港は2/3、本土は2/5から取引再開予定。
1/27発表の中国の1月製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.1。市場予想と前月実績(共に50.1)を下回り、景気拡大・縮小の分かれ目となる50を4カ月ぶりに割り込んだ。春節を控えて製造業がオフシーズンに入ったこと、従業員の帰省が集中したことなどが影響した。一方、製造業ビジネス活動期待指数は55.3に上昇し、今後の経済活動の明るい兆しが見て取れよう。
中国発の生成AIモデル「DeepSeek」が大きな話題となり、香港市場では春節休暇前にテック系銘柄が動意付いた。米国主導だったAI開発の構図が変わりつつあるとの見方に後押しされたようだ。もっとも、同生成AIモデルに対する評価はまだ分かれており、米中AI戦争の新たな火種になるとの懸念もある。関連銘柄の勢いが持続するかどうかは慎重に見極める必要があろう。
2/4以降に春節連休中の消費データが続々と発表予定。中国の国内旅行者数は前年同期の4億7400万人を上回り5億人に上りそう。国際線フライトや海外ホテルの予約件数が前年同期比2倍以上に上ったとのデータもあり、海外旅行市場も賑わいを見せそうだ。また、映画興行収入は過去最高を更新すると見られている。連休後に観光・娯楽関連株が物色される場面も出てこよう。
(1/29記 投資情報部 奥山)