新規口座開設はこちらから

TOYOメール配信サービス

資料請求はこちらから

ホームトレードはこちらから

今月の特集記事【特集2】武漢、中国都市間の人材争奪戦で勝ち組 ~新興企業の「ハブ」として輝く「光谷」~


18年5月29日~6月1日にかけて、①当社カバレッジ銘柄、長飛光繊光纜(香港:06869)の工場見学・取材、②競合相手取材などを主な目的として、湖北省武漢市へ出張した。武漢は中国中部地域最大の都市で、中国の東西南北を結ぶ交通の要衝という位置づけだ。17年から、中国の都市間では、人材争奪戦が繰り広げられてきた。武漢は人材確保に注力し、魅力を感じる都市となっている。武漢の南東部に位置する「光谷(オプティカルバレー)」は新興企業の「ハブ」として、優秀な人材を引き寄せる重要な役割を果たしている。

長飛光繊光纜:市場拡大に先手、業界見通しが良好

長飛光繊光纜の本社工場

同社は光ファイバーの世界最大手。今回、プリフォーム、光ファイバーを製造する工場を見学し、梁冠寧・CFO、陳坦・IR担当を取材した。

約30年前に建てられた工場だが、古さはあまり感じられず、きちんと整理・整頓・清掃が行き届いていた。また、設備・生産ラインの自動化も導入され、生産効率の向上につながっている。工場の周辺には高層ビル・マンションが建てられ(その多くが建設中)、商業地・住宅地へと大きく変貌。工場の立地としては少し違和感を感じた。同工場で生産される光ファイバーの歩留りは95%以上で、世界のトップクラス。会社側は同社のプリフォーム、光ファイバーは技術面でもコスト面でもすでに外国製と比べ遜色ないと強調していた。

潜江市にある新工場の第1期は17年に既に稼動し、第2期は18年後半に稼動する予定。同業の烽火通信科技(上海A株:600498、当社非取扱銘柄)、凱楽科技(上海A株:600260、同上)と比べ、率先して生産能力拡大に取り組んだため、先行者メリットを大いに享受している。

18年の中国の光ファイバー需要は前年比約20%増の見通し。中国の通信キャリア最大手・中国移動(チャイナモバイル)による18年第1回目の入札価格は前年比1桁台後半上昇し、光ファイバー価格の上昇基調は続いている。当面、光ファイバー市場のタイトな需給状況の継続が見込まれる。

5月に中国証券監督管理委員会は同社のIPO申請を承認した。会社側は早ければ、今秋頃の中国本土A株への上場を視野に入れている。

中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE、00763)への米国政府の制裁による中国の5G商用化進展に対する影響に関して、会社側は限定的と見ている。ただし今後、もし中国の通信機器最大手である華為(ファーウェイ)にまで取引禁止措置が及ぶという極端な事態が起これば、5G商用化の進展に大きな支障が出る可能性はある。

武漢:中国の東西南北を結ぶ交通の要衝

武漢は中国の東西南北を結ぶ交通の要衝

武漢は湖北省の省都、中国中部地域最大の都市。中国の東西南北を結ぶ交通の要衝という位置づけだ。東に上海、北に北京、南に広州、西に重慶の各都市まで、飛行機で1時間半~2時間、高速鉄道で3~5時間台で行くことができる。

市内を視察して、至る所で行われているビル・マンション建設、道路工事の光景を目にし、都市変貌はまだまだ続くと感じた。地下鉄の整備は急ピッチで進んでいる。17年末時点、地下鉄の総延長は237 kmだが、21年にはその約1.7倍の405 kmまで拡張される計画(都営地下鉄+東京メトロ:304.1 km)。

内陸都市の武漢でも、オンラインとオフラインを融合する新たな消費形態である「新小売(ニューリテール)」が浸透し始めている。新小売を体現する「盒馬鮮生」(アリババ傘下の生鮮スーパー)は、想像以上に多くの買い物客で賑わっており、消費の活気を感じた。また、モバイル決済、シェアサイクルも日常生活に浸透している。地下鉄の自動券売機でもモバイル決済が利用可能で、訪れる人にとって市内の移動は大変便利だ。

武漢:人材優遇策を強化、魅力感じる都市へ

地下鉄2号線の終着駅「光谷広場」前、早朝の出勤者で 大変混雑。武漢の経済中心地は「光谷」にある気がした。

武漢は、中国で最も大学生が多い都市の1つ。名門校の武漢大学、華中科技大学をはじめ、84の大学が密集している。100万人以上の大学生・大学院生を抱え、人材資源が豊富。しかし、多くの優秀な卒業生は高所得を求め、上海や北京などへ就職してしまうため、以前は人材の流出に苦しんでいた。そこで17年、市政府は「百万大学生の武漢における創業・就業促進計画」などの人材誘致策(戸籍提供、住宅賃貸手当、住宅の割引購入や創業支援金の提供など)を相次いで打ち出し、人材が魅力を感じる環境作りに注力。その政策効果はいち早く現れ、17年に武漢で就職した大卒者は約30万人と、16年比で倍増した。

「光谷」:優秀な人材を引き寄せる重大な役割

武漢の南東部に位置する東湖新技術開発区は、米国の「シリコンバレー」にちなんで「光谷(オプティカルバレー)」と名付けられている。光谷は、中国の光電子情報産業の一大拠点として国内外の注目を集めている。近年は、光電子情報産業をはじめ、バイオテクノロジー、ハイエンド設備製造や新素材などのニューエコノミー産業、R&D集積地として発展を続けている。16年、光谷の企業収入総額は1兆1367億元に達し、20年にはその2.6倍強の3兆元(約50兆円)まで拡大する見込み。

光谷では、既に上場企業40社、ユニコーン企業(企業価値が10億米ドルを超える未上場企業)が5社誕生した。18年には、少なくとも5社が新規上場する見込み。また新興企業を育てるため、光谷は「ガゼル企業(高成長中小企業)」の認定制度を導入している。①光電子情報、バイオ、省エネなどのニューエコノミー分野に属すること、②一定の売上高・利益の規模及び成長率、その他の認定条件を満たしていれば、「ガゼル企業」として認定され、当局から補助金・税制優遇など多くの支援策が受けられる(17年末時点、320社が認定)。

また、大手ハイテク企業の誘致にも注力しており、中国のIT大手である小米(シャオミ)、監視カメラ世界最大手の杭州海康威視数字技術(002415)、人工知能大手の科大訊飛(002230)など有名なハイテク企業は揃ってこの光谷に本社あるいは第2本社を設置している(17年末時点、24社)。

上海などの沿海大都市が、住みにくくなるなか、暮らしやすく働きやすい環境づくりを推進する武漢には人材誘致のチャンスが広がっている。


(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

※文中の写真は全て東洋証券撮影

ご投資にあたっての注意事項

手数料等およびリスクについて

  • 株式の手数料等およびリスクについて
  • 国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大1.2420%(税込み)、最低3,240円(税込み)(売却約定代金が3,240円未満の場合、約定代金相当額)の手数料をいただきます。国内株式を募集、売出し等により取得いただく場合には、購入対価のみをお支払いいただきます。国内株式は、株価の変動により、元本の損失が生じるおそれがあります。
  • 外国株式等の売買取引には、売買金額(現地における約定代金に現地委託手数料と税金等を買いの場合には加え、売りの場合には差し引いた額)に対して最大0.8640%(税込み)の国内取次ぎ手数料をいただきます。外国の金融商品市場等における現地手数料や税金等は、その時々の市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、当ホームページ上にその金額等をあらかじめ記載することはできません。外国株式は、株価の変動および為替相場の変動等により、元本の損失が生じるおそれがあります。

利益相反情報について

  • 当ホームページにレポートを掲載後、掲載された銘柄を対象としたEB等を当社が販売する可能性があります。

ご投資にあたっての留意点

  • 当ホームページに記載の商品等にご投資いただく際には、取引や商品ごとに手数料等およびリスクが異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、等をご覧ください。
    外国証券は、日本国内の取引所に上場されている銘柄や日本国内で募集または売出しがあった銘柄等の場合を除き、日本国の金融商品取引法に基づく企業内容等の開示が行われておりません。
  • 掲載されている情報は、当社が各種のデータに基づき投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成したもので、投資勧誘を目的としたものではありません。
    また、掲載されている情報の正確性および完全性を保証するものでもありません。意見や予測は作成時点の見通しであり、予告なしに変更することがありますのでご注意ください。
    掲載されている情報に基づき投資を行った結果、お客さまに何らかの損害が発生した場合でも、当社は、理由の如何を問わず、一切責任を負いません。株価の変動や、発行会社の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込むことがありますので、投資に関する最終決定は、お客さまご自身の判断でなされるようお願いいたします。
    なお、東洋証券および同関連会社の役職員またはその家族はレポート等に掲載されている企業の証券を保有する可能性、取引する可能性があります。
    情報の著作権は当社または情報提供元に帰属しており、いかなる方法を用いても、事前の許可なく複製または転送等を行わないようにお願いいたします。
PDFファイル形式のニュースをご覧になる場合は、Adobe Readerをインストール頂く必要がございます。
Adobe Readerダウンロードページへ