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中国からの便り

第149回:「明日のお金で今日の夢が叶う」ちょっと不安な借金時代

スマホ金融「花唄」の宣伝文句は「お金を使うほど 節約になる」と刺激的だ

「中国人は過去のお金を使う」「アメリカ人は当日のお金を使う」「日本人は未来のお金を使う」――。

幼少期(90年代)を中国で過ごした筆者はこのようなフレーズをよく耳にした。中国人は貯蓄の習慣があり、お金を大切に使う。当時の消費市場の主役だった50~60年代生まれの人達は、貧しい時代を過ごした経験もあり、貯蓄や節約に対する意識が強かったようだ。

時代は移り、「90後」(90年代生まれ)の若者達は対照的。「明日のお金で今日の夢が叶う」のような、軽いノリのどこかの広告コピーを地で行く消費スタイルを貫いている。つまり、「欲しいモノは借金してまで買ってしまう」ということ。今が良ければ全て良し、後のことは一切考えない。このような「我慢しない(できない?)」お金の使い方をする者が多い。

彼らの多くは「一人っ子」。一家の宝として、両親とその祖父と祖母、計6人から寵愛を受けてきた。努力をせずとも欲しいモノは簡単に手に入れることができる。「小皇帝」とも呼ばれる彼らが、今や「借金世代」の寵児となっている。

スマホ決済やフィンテックの発展と共に、借金のハードルは年々下がっている。スマホ版の消費者金融も多々あるが、その代表格はアリババが手掛けるオンラインクレジット払いサービス「花唄(フアベイ)」だ。若者の4人に1人は利用していると言われ、簡単な申請と低金利が特徴。30日間の無金利期間後も、1日当たりの金利はわずか0.05%だ。利用限度額は、これまでのスマホの支払いや登録情報の多さなどで判断される「信用スコア」で決まる。試しに申し込んでみたが、この信用スコアが

低いためだろうか、利用限度額は500元(約8500円)と虚しい結果になった。ちなみに、最高限度額は5万元という。ネット通販の「天猫(Tモール)」は17年11月11日の「独身の日」セールで1682億元(約2兆8000億円)を売り上げたが、そのうち約4割が花唄で支払われたということだ。

さて、問題は返済。自分の月給以上の消費をしてしまう若者にとっては簡単なことではない。延滞や滞納は今後の使用枠や信用スコアに影響しかねない。よって、毎月の給料はとりあえず利息と一部返済に充て、生活費は親の援助や他の借金ルートに頼る。借り換えは当たり前で、借金は雪だるま式に増えてしまうことになる。

しかし、将来への危機感を感じたり悲壮感を漂わせたりする者は少ない。貯金がゼロに近い若者も多い。テレビのインタビューで、「(お金がないので)明日から土を食べるしかない」とコメントした者が、続けて「来週は海外旅行先で消費欲を抑えるつもり」と発言したことには唖然とするほかなかった。

ただ、気軽な借金は時に大きなトラブルを招く。今年8月に起きたライドシェアの乗客殺人事件はカネ目当ての犯行とされている。運転手はネット金融を過去半年間に56回も繰り返し使い、借金苦に陥っていたということだ。

若者の金銭感覚が大きく変化し、借金に肯定的となっている現代。今後、さらに若い世代の「00後」(2000年代生まれ)が社会の中心になると、この傾向がさらに強まってしまうのだろうか。普段からスマホ決済を多用する筆者も、知らず知らずのうちに借金を抱え込んでしまうかも......。こんな不安を若干抱きながら懐事情に注意する毎日である。

(東洋証券上海駐在員事務所 山藤 秋男)
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